文章番号:40024

基礎的用語集
50音順索引 アルファベット順索引
A 一日摂取許容量(ADI)    
B 曝露量 ビスフェノールA  
D DESシンドローム 毒性試験  
E エンドクリン エストラジオール エストロゲン
F フィードバック作用    
H ホルモン 標的器官(細胞)  
I in vitro, in vivo IPCS  
J 受容体    
K 化学物質 化合物 環境ホルモン
検出限界 恒常性(ホメオシスタス)  
M マイクログラム(μg)    
N 内分泌系 内分泌かく乱物質 ナノグラム(ng)
二世代繁殖試験    
P ピコグラム(pg) ポリカーボネート ppb
ppm    
R リスク リスク評価  
S スクリーニング 生殖毒性 食品衛生法
T 耐容一日摂取量(TDI)    
U 奪われし未来    
Y 溶出試験    
Z 材質試験    


A

一日摂取許容量
(ADI:Acceptable Daily Intake)

人がその化学物質を生涯にわたり毎日摂取しても健康上何らの有害な影響を認められないと考えられる医薬品、食品添加物、農薬等の量のことです。つまり、長期毒性試験から人が一生涯にわたって摂取しても,何の作用も副作用もでない量です。

B

曝露量

化学物質や物理的刺激などに生体がさらされることを曝露といい、食品や水、空気などを介します。その場合の化学物質等の量のことです。

ビスフェノールA

2分子のフェノールとアセトンから合成され,食品用容器や哺乳瓶などに使われているポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂(缶詰の内側のコーティング剤等に利用)の原料として主に使用されています。

【参考】 この他にも,塩化ビニルの安定剤や殺菌剤,酸化防止剤などにも使われています。1997年の国内生産量は約27万トンであり,環境庁が内分泌かく乱作用の疑いのある物質としてリストアップされている中で3位の生産量を占めています。


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D

DESシンドローム

流産防止のため妊婦に合成女性ホルモン(ジエチルスチルベストロール、DESと略す)が投与された結果、生まれた女子に思春期、膣がんが多発しました。
本来膣がんは50歳以上の女性に発生し、女性生殖器のがんの1,2%程度しか見られない珍しいがんです。このことからDESが原因であることが判明し、妊婦への使用が禁止されました。

毒性試験

急性毒性、慢性毒性などの毒性があるかどうかを判定する試験法のことです。

E

エンドクリン

「内分泌の、内分泌腺の、ホルモンの」という意味です。(英語ではendocrine)

エストラジオール

天然の女性ホルモンのうち最も強力な活性を有するものです。

エストロゲン

成熟過程にある卵巣の卵胞及び黄体が分泌する女性ホルモンのことです。卵胞ホルモンとも呼ばれます。受容体を介して働き、主な生理作用は、子宮内膜の増殖、子宮筋の発育、二次性徴の発現、月経周期の成立の媒介、妊娠時の母体変化の惹起、乳腺管の増殖分泌促進等です。エストロン、エストラジオール、エストリオール等があります。

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F

フィードバック作用

支配を受ける器官が逆に支配する器官の働きを調節して、支配を受ける器官の機能が一定になるような仕組みです。

H

ホルモン

内分泌器官で産生され、主として血液を介して運搬され、他の組織の機能を特異的に調節する化学伝達物質です。生体内外の情報に応じて産生・分泌され、標的器官(細胞)の代謝活性を制御します。

標的器官(細胞)

ある化学物質が生体内で作用を起こす特定の臓器・器官(細胞)のことです。

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I

in vitro, in vivo

in vitro
「試験管内で(の)」という意味。微生物や動物から取り出した細胞を培養して、試験管内で化学物質の作用を調べる場合は、「in vitro試験」と言います。
in vitro試験の場合は、動物個体を使った試験と異なり、化学物質の吸収、蓄積、排泄が考慮されていないので、動物個体に対する作用とは異なる作用を検出する場合もありますが、比較的短時間で多く化学物質の作用について調べるのに適しています。

in vivo
「生体内で(の)」という意味。ハツカネズミ等の実験動物を使って化学物質の作用を調べる場合は、「in vivo試験」といいます。in vivo試験は、in vitro試験と比較して、多くの時間と経費を必要としますが、ヒトに対する化学物質の影響を評価するためのより正確な情報が得られると考えられています。

IPCS
(The International Programme on Chemical Safety)

国際化学物質安全性計画のことです。科学的な立場から化学物質の評価を実施しており、世界保健機関(WHO),国際労働機関(ILO),国連環境計画(UNEP)の共同事業です。

J

受容体

細胞内で情報を受け取る部位のことで、レセプターとも呼ばれます。

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K

化学物質

化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律においては「元素又は化合物に化学反応を起こさせることにより得られる化合物」をいいます。現在商業目的で生産されているものは約10万種あり、毎年数百種類の化学物質が新たに製造・使用されています。

化合物

化学物質のうち単体以外のものを示し、化学反応により2種又はそれ以上の物質に分けることのできる物質です。

環境ホルモン

内分泌かく乱物質を参照。

検出限界

検出下限とも言われます。分析系(分析機器や分析手法)で検出できる個々の分析対象物の最小量です。

恒常性(ホメオシスタス)

生体の内外の環境の変化に対応して生体を正常に保とうとすることです。

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M

マイクログラム(μg)

0.000001g、すなわち100万分の1グラムのことです。

N

内分泌系

ホルモンを伝達物質とし、血液などの体液を伝達路とする細胞間情報系のことです。この情報系により情報が特定の細胞に送られ、受け取った細胞(ホルモン標的細胞)では、そのホルモンに応じた生理的変化が生じます。神経系や免疫系と相互作用をもち、生体恒常性を保つ上で重要な役割をはたしています。

内分泌かく乱物質
(通称、環境ホルモン:Environmental Disrupting Chemicals)

ホルモンの合成、分泌、体内輸送、結合、作用あるいは分解に介入することによって生体の恒常性(ホメオスタシス)の維持、生殖、発達あるいは行動に影響をあたえる外来の化学物質です。

ナノグラム(ng)

0.000000001g、すなわち10億分の1グラムのことです。

二世代繁殖試験

親動物に化学物質を投与しつつ妊娠させ、子供及び孫までの次世代にわたる化学物質による影響を観察する試験法のことです。

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P

ピコグラム(pg)

0.000000000001g、すなわち1兆分の1グラムのことです。

ポリカーボネート

一般に,ビスフェノールAと塩化カルボニル(ホスゲン)あるいはジフェニルカーボネートとの重合反応(化学反応)により形成される重合体の合成樹脂(プラスチック)です。
ポリカーボネートは,耐熱性,耐久性に優れ,極めて強じんで衝撃に耐え,かつ比較的軽いことから食品用容器として学校給食を含め広く使用されています。1998年の国内生産量は,約29万トンです。

ppb
(part per billion)

濃度の単位で,十億分の1(1/1,000,000,000)グラムを表します。一般的にng/gで表示されます。

ppm
(part per million)

濃度の単位で,百万分の1(1/1,000,000)グラムを表します。一般的にμg/gで表示されます。

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R

リスク

望ましくない結果とその起こる頻度のことです。

リスク評価

望ましくない健康影響や生態影響の定量的評価のことです。

S

スクリーニング

目的とする性質を持つ物質や生物などを特定の試験、操作、評価方法を用いて多数の中から選別することです。

生殖毒性

化学物質などが生殖の過程に対して何らかの有害な反応を引き起こす能力のことです。

食品衛生法

公衆衛生の向上をうたった憲法第25条の規定に基づき, 1947年公布された食品衛生に関する基本法です。

【参考】 第1条に「飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し,公衆衛生の向上および増進に寄与することを目的とする」としており、食品および添加物,器具および容器包装,表示,検査等が規定されています。

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T

耐容一日摂取量(TDI)
(TDI:Tolerable Daily Intake)

人が一生涯にわたり摂取しても健康に対する環境中の物質の有害な影響が現れないと判断される体重1kg当たりの1日摂取量を表します。(mg/kg体重/日で示される)

【参考】 ダイオキシンの耐容1日摂取量(TDI)について
ダイオキシンの耐容1日摂取量(TDI)については、環境庁の中央環境審議会及び厚生省の生活環境審議会と食品衛生調査会において合同で検討が行われ、平成11年6月から、当面、TDIは4pg/kg/日とすることが決められました。
 
平成10年5月のWHO専門家会合では、「TDIは1〜4pg/kg/日とし、4pg/kg/日を当面の最大耐容摂取量としています。究極的な目標としては1pg/kg/日未満に削減が適当である」としています。

U

奪われし未来

“Our Stolen Future”(シーア・コルボーン、ダイアン・ダマノスキ、ジョン・ピーターソン・マイヤース著、1996年出版)日本語訳(長尾力訳。1997年出版、翔泳社)の書名。世界各地の野生動物に起きている(生殖)異変は、環境中に放出された人工化学物質による動物の内分泌のかく乱が原因である可能性を指摘しました。同様のことがヒトでも起こりうることを指摘し、化学物質の内分泌かく乱作用に注目して環境問題を考える必要性を提唱しています。この本の出版を契機に、内分泌かく乱化学物質問題の重要性が全世界的に認識されるようになりました。

Y

溶出試験

食器等からその材質中の成分が溶け出す量を調べる試験です。
食器に入れる材料の性質(酸性食品、脂肪含有食品、アルコール含有食品など)により溶け出す量も変わります。

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Z

材質試験

食器を構成する材質中に含まれる成分の量を測定することです。