- 形式
生徒によるテーマ選択型
※全校生徒は教員が提示した16のテーマ(人権、福祉、健康、環境、国際理解、郷土理解、情報等)から希望するテーマを選び学習する形態
- 実施時間
9時間(7時間+全体会シンポジウム2時間)
- 対象生徒
1年生17名、2年生11名、3年生4名 合計32名
- 指導者
保健主事、養護教諭
- 実践計画
平成15年度テーマ「みんなで薬物乱用問題を考えよう、そして伝えよう」
~薬物乱用問題の実態や深刻さを知って、周囲の人にも伝え、「DRUG」の無い未来づくりの一員になることをめざそう!~
配当時間 実施内容 1時間 - オリエンテーション
趣旨説明、代表者選出、班編制(基本的に班学習) - 夏期休業中のレポートについて(テーマ、調査方法の検討)
夏期休業中 - ①専門家訪問・・・麻薬取締官訪問
1時間 - ②薬物乱用問題の学習、夏休みの課題レポート発表
2時間 - 薬物乱用を考えるVTR視聴
2時間 - ③ゲイトウェイドラッグ(薬物の入口)と呼ばれるたばこの学習
- ④たばこの広告分析
1時間 - ④たばこの広告分析(続き)と発表、まとめ
⑤全体発表会
薬物乱用防止教育シンポジウム
2時間- 喫煙等薬物乱用防止について学んだ生徒の発表
- パネルディスカッション(生徒、保護者、少年サポートセンター職員、教員)
- オリエンテーション
- 実践の概要(①~⑤は「5 実践計画」実施内容中の番号に対応しています)
- 専門家訪問
夏期休業を利用して薬物乱用問題に携わる専門家を訪問。今回は麻薬取締官を訪問。薬物乱用の実態や様々な情報を教えていただく。(依頼の連絡から生徒がおこなう)生徒は内容をレポートにまとめて、9月に発表する。
- 薬物乱用問題の学習、夏休みの課題レポート発表
薬物問題に関して各班で夏期休業中に調べたレポートを発表する。調べる方法は図書館、インターネット、専門家訪問等。今回のテーマは◎乱用される薬物の種類と害、◎薬物乱用者が起こす犯罪や事件、◎密輸と薬物、◎外国での薬物乱用問題、◎法律と薬物乱用等。これを一冊にまとめるだけでテキストになる。
- たばこの学習(※ここで今回の喫煙防止教育パンフレットが活用できます。)
- たばこの広告分析とは・・・
- ねらい
青少年の喫煙開始に深くかかわる社会的要因への対処能力を高める。
具体的には喫煙の有害性に関する知識だけでなく、たばこの広告で使われている工夫やねらいとするイメージを把握し、それらとこれまで学んできた有害性等のたばこの本質とを比較することによって広告の影響への対処能力を高める。
- 指導の過程
- たばこの広告当てゲーム
商品にカバー(取り外し可能なもの)を付けた数種類の広告を用意し、この中からたばこの広告を当てる。
商品を隠すとたばこの広告が他の広告と見分けがつきにくいことに気付く。更にたばことは直接関係の無いイメージが広告に使われていることに気付く。
- たばこの広告のテクニックを暴け!
たばこの広告を1~2枚選び、資料Aのプリントに沿って考えさせる。書き方については、たばこ広告の1つを使って説明する。(資料A「例」の内容を説明)
広告のテクニックとイメージを調べることで科学的に見ると事実に反することが多いことに気付く。
配付プリント(資料A) ※注)「例」の部分は今回の説明用に加えたもので実際のプリントには印刷していません。
- たばこの広告の分析をまとめよう!
模造紙を1/2の大きさにして、分析に使ったたばこの広告を貼り、その結果をまとめる
広告のテクニックに負けないように、大きな字で害を強調する、等の工夫を通して広告への対処能力を身に付ける。
- みんなにも知ってもらおう!(発表)
班ごとにまとめたものを全員の前で発表。
特に反論の部分は、今まで学習した喫煙の害に関する科学的知識が盛り込まれていないと説得力に欠けることなどに気付く。
班ごとに作成した広告分析の一部(模造紙1/2の大きさ) - たばこの広告当てゲーム
- ねらい
- 全体発表会(2時間)
総合的な学習の時間の総括として、特に喫煙等薬物乱用防止教育にテーマを絞り学校行事として発表やパネルディスカッションを行った。
第1部
- 総合的な学習の時間で喫煙等薬物乱用防止について学んだ生徒の発表
- 中学校で薬物乱用問題の啓発活動を行った生徒の報告
第2部
パネルディスカッション
パネリスト
- 生徒2名
喫煙等薬物乱用防止を学習した生徒
運動部活動(陸上部)の部員 - 教員1名(生徒指導担当 保健体育科)
- 保護者1名(PTA副会長)
- 専門家1名(少年サポートセンター職員)
- コーディネーター(養護教諭)
講評 県教育委員会指導主事
それぞれの立場から喫煙防止や薬物乱用防止の呼びかけを行った。この行事にはPTA会長や地元区役所の保健師さんも見学に訪れ、終了後に意見交換を行うことができた。
(なお、本実践事例は福岡県立門司北高等学校の御協力をいただきました。)
- 専門家訪問