文章番号:30197

Q&A

3. 薬物乱用防止教育の指導について

  1. 薬物乱用防止教育のために、どのような教材や参考資料等があるのでしょうか。

    薬物乱用防止に関する指導に当たって、利用できる教材・参考資料等には次のようなものがあります。

    文部科学省・財団法人日本学校保健会

    • 薬物乱用防止に関する指導-指導資料-(中学校、高等学校)
      展開例、学校における取組、家庭・地域及び関係機関との連携、指導方法、基礎的情報、我が国の薬物乱用防止対策(資料)、用語集 ほか
    • 喫煙、飲酒、薬物乱用防止に関する指導参考資料(中学校編、高等学校編)
      • 基礎編(必要性、目標、内容、機会、進め方、評価 など)
      • 実践編(指導計画、指導の概要、展開例、基礎的情報 など)
      • 資料編(質問・回答例、実験例、歴史、種類及び乱用の背景 など)
    • 小学生用パンフレット「ストップ・ザ・薬物」
    • 中学生用パンフレット「NO!といえる勇気を持とう」
    • 高校生用パンフレット「絶対しません薬物乱用」
    • 薬物乱用防止教育ビデオ
      • 高校生用ビデオ「なくした自由」(制作:NHKソフトウエア)
        民間の自助グループを舞台とするドキュメンタリー(解説書付き)
      • 中学生用ビデオ「NO!脳からの警告」(制作:共同テレビジョン)
        生徒参加による情報ステーション形式(解説書付き)
      • 小学生用ビデオ「ストップ・ザ・薬物」(制作:共同テレビジョン)
        小学生が骨格模型(ガイコツ)からもらったCD-ROMをコンピュータの中へ。ガイコツ君を案内役に、時には楽しく時には怖く展開する。
      • 「育てたい生きる力 喫煙、飲酒、薬物乱用防止のために」
        薬物乱用防止教育指導者用ビデオ(58分)平成13年
      • 「薬物乱用防止教室-効果的な指導のために-小学校編、中・高等学校編」
        平成15年

    教材・参考資料へ→

    財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター

    • ビデオ・副読本など各種啓発資材を作成。
    • 薬物乱用防止キャラバンカー巡回。
      • 展示コーナー(薬物標本、人体模型、パネル など)
      • 映像コーナー(パソコンゲーム、DVD、立体映像 など)
      • ビデオ放映、フォトクラブ

    財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターへ→

    その他

    • 教育委員会、薬務担当部局、医師会、薬剤師会、警察、麻薬取締官事務所等からも各種参考資料などが得られます。

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  2. 薬物乱用防止教育について、先進的な取組を行っている地域や学校があれば教えてください。

    薬物乱用防止教育を積極的に推進している地域や学校は、全国的に数多くありますが、ここでは、文部科学省の実践事業により取り組んでいる地域を紹介します。

    • 薬物乱用防止教育支援体制整備・活用モデル推進事業連絡協議会
      (平成16~18年度)
      1. 岩手県教育委員会
      2. 秋田県教育委員会
      3. 埼玉県教育委員会
      4. 東京都教育委員会
      5. 長野県教育委員会
      6. 愛媛県教育委員会
      7. 福岡県教育委員会
      8. 熊本県教育委員会
      9. 鹿児島県教育委員会

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  3. 薬物乱用防止教育について、協力、支援していただける機関はないのでしょうか。

    次のような機関は、薬物乱用防止教育について協力、支援することができると思われます。具体的には、例えば、薬物乱用防止教室等への講師の派遣、参考資料の提供などがあります。ただし、地域や機関によって、協力・支援の内容などに違いがありますので、確認の上、協力要請をしてください。

    なお、薬物乱用防止教育の対象者や目的に即して、協力要請を行い、効果的な連携を図るよう工夫してください。

    • 教育委員会
    • 薬務関係行政担当部局
    • 医師会
    • 薬剤師会
    • 各厚生局麻薬取締部
    • 警察
    • 保健所
    • 精神保健福祉センター
    • 大学等研究機関
    • 税関

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  4. 薬物乱用防止教育をどのように進めればいいのでしょうか。

    薬物乱用防止に関する指導に当たっては、薬物乱用にかかわる3つの要因について考慮する必要があります。

    1. 動機づけにかかわる要因(先行要因)
      本人の知識、態度、信念、価値観やセルフエスティーム(健全な自尊心)。
    2. 動機を行動へと結びつける要因(促進要因)
      友人からの薬物の勧めなどに対する具体的対処スキルなど本人の健康関連スキル、コミュニケーションスキルなどのライフスキル。
    3. 行動の継続にかかわる要因(強化要因)
      友人・家族・教師の行動や態度、薬物乱用に対する社会の寛容度など。

    薬物乱用の行動は上記のすべての要因が影響するので、薬物乱用防止教育には、これらの要因に対して総合的に働きかけることが必要です。

    新学習指導要領では、小・中・高等学校の教科「体育」・「保健体育」、「特別活動」・「ホームルーム活動」、「道徳」などを中心に指導することになっています。その他の関連する教科においても指導する配慮が必要です。小学校「体育」では特に、今改訂で新たに喫煙、飲酒、薬物乱用防止の内容を取り扱うことになった意味を十分に理解して指導することが必要です。

    また、「総合的な学習の時間」で薬物乱用防止をテーマに取り上げることも積極的に推進してください。

    さらにもちろん、日々の様々な教育活動において、薬物乱用防止につながる指導が行われなければなりません。

    こうした学校での指導とともに、家庭や地域との連携を図ることが必要です。

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  5. 薬物乱用防止教室とはどんなものですか。

    平成15年7月、内閣総理大臣を本部長とする薬物乱用対策推進本部において、旧戦略に引き続き「薬物乱用防止新五か年戦略」が策定されました。

    この「新五か年戦略」は第三次覚せい剤乱用期が現在においても依然として継続しているとの認識により、この一刻も早い終息に向けて策定されています。その目標の一つとして、「中・高校生を中心に薬物乱用の危険性の啓発を継続するとともに、児童生徒以外の青少年に対する啓発を一層工夫充実し、青少年による薬物乱用の根絶を目指す。」とあり、学校等における薬物乱用防止に関する指導の充実を図る一環として、引き続きすべての高等学校・中学校において年に1回は、この薬物乱用防止教室を開催するよう努めるとともに、地域の実情に応じて小学校においても薬物乱用防止教室の開催に努め、警察職員、麻薬取締官OB、学校薬剤師等の協力を得つつ、その指導の一層の充実を図ることとしています。

    薬物乱用防止教室とは、学校行事等を利用し、青少年担当の警察官や麻薬取締官OB、学校医や学校薬剤師等の協力を得て行う学校全体もしくは一部で開催するものです。

    教師だけでなく警察職員や麻薬取締官OB等の専門家が一体となって指導することによる効果は大きいので、各学校においては児童生徒や学校の指導の実態や学校の教育方針を十分理解してもらうなど、関係機関等との密接な連携を図って、積極的に開催を進める必要があります。

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  6. 乱用される薬物が発見された場合、どのように対応すればいいでしょうか。

    麻薬や覚せい剤等の所持は犯罪行為です。しかし、通常、発見されたものが乱用される薬物であると断定することは困難です。そこで、発見された状況から麻薬や覚せい剤などの疑いがあると判断した場合は、速やかに警察等の関係機関に通報し、適切な措置をすべきです。

    児童生徒による乱用の現場から薬物を発見した場合は、乱用者が身体的、精神的に非常に不安定な状態で周辺に混乱を生じる恐れがありますので、薬物を無理に取り上げようとせず、警察等の関係者が到着するまでの間、複数の教職員で安全確保に努めてください。

    乱用される薬物を所持しているとの情報があった場合は、持ち物や身体状況を調べることも想定されます。この場合には、当該児童生徒の人権に十分配慮し、必要かつ最小限の範囲で適切な方法により行ってください。

    また早急に薬物乱用の拡大を防止する具体的な方策を検討するとともに、全校的な薬物乱用防止教育の徹底を図るため、従来の指導方法を見直し、児童生徒が自分の問題として受け止められるよう工夫・改善してください。

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  7. 児童生徒に薬物乱用者がいた場合、どのように対応すればいいでしょうか。

    薬物乱用は犯罪行為であるがゆえに、毅然とした対処をしなければなりません。

    しかし、人権に関わる問題でもあるので個人情報は慎重に取り扱い、当該児童生徒の将来にとって不利にならないよう教育的な配慮を要します。

    学校において薬物乱用の行為を確認した場合は、学校内での対応だけで解決を図ろうとせず、心身への重大な影響や違法行為から当該生徒を保護するために、直ちに警察等の関係機関や保護者に連絡し、適切な措置を講じてください。

    また他の生徒に混乱が生じないよう、さらに薬物乱用が拡大しないように状況に応じたきめ細かい指導を継続してください。

    家族や第三者から通報があった場合も、薬物を乱用した生徒の保護を最優先に考え、先ず関係機関へ連絡します。

    特に家族からの相談では世間体などを気にして関係機関への連絡を躊躇しがちですが、家庭や学校だけで解決できる問題ではないことを訴え適切な対応ができるよう勧めてください。また、本人の立ち直りを図るためには家庭との信頼関係に基づく協力体制が不可欠です。そのためには、家庭のおかれている状況を十分に理解する姿勢が大切です。

    次に、当該児童生徒が関係機関等による処分を終えた後は、学校として制裁的な措置をとならないよう留意し、学級担任や生徒指導主事、養護教諭等を中心として、教育的な見地から具体的な支援体制を作ることが必要です。

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  8. 家族など生徒の身近に薬物乱用者がいた場合、どのように指導すればいいのでしょうか。

    警察等の関係機関に当該児童生徒の状況を連絡し、児童生徒が薬物乱用者から被害や影響を受けないよう安全確保の措置をします。

    ただし、児童生徒の人権や家族のプライバシー保護には十分留意し、学校としても関係機関と十分に連携を図り安全確保に努めましょう。

    また、継続的に相談活動を行い、児童生徒の精神的な負担の軽減を図ると共に、健全な日常生活ができるようきめ細かい指導を行ってください。

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  9. 薬物乱用から立ち直るために、協力や支援を得られる機関について教えてください。

    各地域によって専門機関や支援組織の設置数、名称に違いがあります。しかし、最寄りの警察署や保健所に相談すれば薬物乱用者の状況に応じた紹介が可能です。

    薬物依存症等の治療が必要な場合には、病院や診療所の精神科や神経科で専門的な治療を受けることができます。

    また精神保健福祉センター(各地域によって名称が異なる)では医師による検査や診察及び社会生活への適応を目的としたケアを受けることができます。

    民間にも自助施設として、薬物依存経験者による薬物依存者のための施設や家族を支援する自助グループがあります。

    治療機関以外は通所が多いので、いずれの機関や施設を利用する場合も、本人の立ち直りには家庭や学校と専門機関との密接な連携が重要です。そこで学校は協力や支援を受ける機関の役割について教職員の共通理解を深めることも必要です。

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